シナジス

シナジス注射をご希望の患者様へのお願い

当クリニックでは、保険適応のある患者様のみシナジス注射を行っております。
シナジス適応に関しては、厳しい審査がございますので、今かかっておられる病院からの紹介状を持参して下さい。

シナジス注射は、必ず電話で予約して下さい。ネット予約はしておりません。

当院でのシナジス注射は、現在、下記の日時で予約を受付しております

  • 水曜日:11時半~11時45分
  • 金曜日:15時~15時半

ご不明な点がございましたら、お電話でお問い合わせ下さい。
よろしくお願い致します。

シナジス注射の流れ

  1. 電話で受診日を予約する。
  2. 受診予約日に来院。このとき、紹介状と母子手帳・こども医療証を持参。
    **この日は、診察と体重測定のみとなります。シナジス注射はできませんので、ご了承下さい。後日のシナジス注射日時を予約していただきます。
  3. シナジス注射予約日に来院する。

心疾患児のRSウイルス感染症対策:シナジス

心疾患児のRSウイルス感染症対策「シナジス」2歳までに約8割が1度は感染する「RSウイルス」は、早産児や心疾患などを持つお子様が感染した場合に重症化する可能性があります。この重症化を防ぐ目的で作られたのがシナジスです。
弱体化させたウイルスを体内に取り込んで抗体をつくらせるワクチン(予防接種)とは異なり、抗体そのものを体内に取り入れ、RSウイルスの増殖を防ぎます。予防には違いありませんが、体内で抗体を作れるようになるわけではありませんので、定期的な接種(1か月に1回)が必要になります。

シナジスとは?

シナジスとは、RSウイルス感染症の予防のために開発された注射です。
RSウイルスは、特に早産児・心臓・呼吸器・ダウン症等の基礎疾患がある小さなお子様が万が一、RSウイルスに感染した時に重篤な肺炎などを引き起こすリスクが高くなるウイルスです。
シナジス注射の効果は約1カ月持続し、原則として流行期の9月~翌4月まで、毎月の投与を行います。

RSウイルスとは?

RSウイルスは、RSウイルス感染症の原因となるウイルスです。 RSウイルス感染症は呼吸器に悪影響を及ぼす感染症で、重篤な肺炎に進展することのある危険な病気です。

ほとんどのお子様が一度は感染する

RSウイルスは、2歳までに約8割のお子様が一度は感染する身近なウイルスです。何度も感染・発症し、多くのケースでは軽症で済みますが、重症化することもあります。

症状の現れ方

症状の現れ方初めは、発熱、鼻水などの症状に限られます。それが数日続いた後、今度は咳がひどくなったり変わった呼吸音(ゼーゼー、ヒューヒュー)を伴うようになります。さらに悪化すると、重篤な肺炎などへと進展し、呼吸困難に陥ります。
特に初めて感染・発症したケース、基礎疾患があるケース、早産だったケースなどは、重症化しやすいと言われています。

シナジス注射の対象児

以下のような、早産だった・基礎疾患があるという場合には、シナジス注射の対象となります。 

  • 28週以下の早産だった、現在12カ月齢以下のお子様
  • 29~35週の早産だった、現在6カ月齢以下のお子様
  • 過去半年以内に気管支肺異形成症(BPD)の治療を受けた、現在24カ月齢以下のお子様
  • 先天性心疾患(CHD)であり、現在24カ月齢以下のお子様
  • 免疫不全が認められる、現在24カ月齢以下のお子様
  • ダウン症候群であり、現在24カ月齢以下のお子様

健康保険適応となる心疾患

以下のような合併、症状、状況にある場合には、シナジス注射に健康保険が適用されます。

  • 心疾患の治療のためのお薬を服用している
  • 多呼吸、肝臓の腫れなどの症状が見られる
  • 先天的な呼吸器の異常が見られる
  • 染色体異常、遺伝子異常の見られる
  • 肺高血圧症
  • 母乳やミルクの飲みが良くない
  • 半年以内に外科的な治療、カテーテル検査の予定がある

健康保険適応にならない心疾患

  • 心房中隔欠損、心室中隔欠損、動脈管開存、弁狭窄、弁逆流があるが軽度に留まる
  • 心疾患があったが、治療により完治している

定期予防接種との同時接種も可能

定期予防接種との同時接種も可能シナジスはワクチンではなく、RSウイルスに対する抗体成分を精製して作られたものです。

他の予防接種との同時接種が可能です。 予防接種のスケジュールには影響ありませんので、ご安心ください。

シナジスQ&A

シナジスは予防するものだけど、ワクチンではない?詳しく教えてほしいです。

麻疹(はしか)や水痘(水疱瘡)などにかかって自力で回復した場合には、一生続く免疫ができます。ところが、かぜの原因となるウイルスの中でも、最も乳幼児に感染しやすいといわれるRSウイルスは抗体(病原体などが体内にはいったとき、それと特異的に反応する物質のことです)ができにくく、何度も感染を繰り返します。また乳幼児はRSウイルスに感染すると重症化してしまう場合があります。RSウイルスに対する抗体であるシナジスを定期的に投与することで、RSウイルスが体内に入ってきたとしても、増殖することを防ぐことができます。

つまり、ワクチンの“接種”とは「弱めたウイルスなどを注射することで、身体の中に抗体が作られるのをうながすもの」で、シナジスの“投与”は「RSウイルスに対する抗体そのものを注射すること」なのです。

何回投与しなければならないのでしょうか?

シナジスは投与後、約1か月で体内から消失してしまいます。そのため、RSウイルス流行期中に1か月に1回の投与が必要です。通常はRS流行期の9月から翌年の4月まで投与します。つまり、通常は8回投与します。しかし、近年RSウイルスの流行が8月頃から認める傾向になっています。

流行状況に応じて、シナジス摂取期間を変更する場合もありますので、投与期間についてはご相談下さい。

シナジスの効果について、教えてください。

RSウイルス感染症は乳児期以降に感染した場合は、いわゆる「かぜ」症状だけで特に合併症を起こさず自然に治癒をします。しかし、早産児や心疾患などの基礎疾患を持つお子様がRSウイルスに罹患すると「急性細気管支炎」という合併症を起こして呼吸困難を起こします。急性細気管支炎を起こすと、重症の場合は人工呼吸器管理が必要となる場合もあり、また呼吸困難の程度が強い場合にお亡くなりになるお子様がおられました。そのためRSウイルス感染予防のためにシナジスが開発されました。

シナジスは、まずは早産児および早産に伴う合併症である気管支肺異形成症児に対して投与が開始されましたが、RS ウイルス感染による入院を 54.8%低下させたことがわかりました。また入院期間の短縮、酸素吸入増量日数の減少および 集中治療室への入室率の減少効果を認めました(The IMpact-RSV Study Group. Pediatrics. 1998)。
その後、シナジス投与の適応が拡大した先天性心疾患児のシナジス投与効果についても、入院率を45%低下させました。またRS ウイルス感染による総入院日数の短縮、酸素吸入増量日数の減少が認められています(Feltes T, et al J. Pediatr. 2003)。

つまり、シナジスの投与によりRSウイルスに感染する割合の減少や、重症化を予防する効果があることがわかりました。

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